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インド占星術

【インド占星術から知る、ウェルネスに生きるためのヒント】第4回|人生には、「進む時期」と「チャージする時期」がある

こんにちは、はら匠(はらしょー)です。
第2回で触れた、こんな一節を覚えていますか?

「あの頃のつらさには「時期」も関係していました。その頃の私は、「でこぼこ道を走っていた」のです…」

今回は、この「でこぼこ道」の正体についてお話していきます。

ダシャーとは人生のカーナビ のようなもの

インド占星術には、人生の「時期」を読み解くための「ダシャー」という素晴らしいシステムがあります。ダシャーはシステムですが、同時に、人生をいくつかのステージに分ける「時期」という概念もあります。

また、インド占星術には数十種類以上のダシャーがありますが、代表的なのが「ヴィムショッタリーダシャー」です。ヴィムショッタリーダシャーは、「月、太陽、火星、水星、木星、金星、土星という7つの実在する天体と、ラーフ、ケートゥという、2つの架空の天体を合わせた9つの惑星が、入れ替わり立ち替わり一定期間ごとに人生の主役を担う」という考え方です。

たとえば、木星の時期は16年間、土星の時期は19年間というように、それぞれの惑星が人生の主役になる時期があり、生まれた瞬間から、いま、そして未来の自分はどの惑星の時期にいるのか。ダシャーは、それを知るために使われています。

そして、この9つすべての惑星を一巡するには、実に120年かかります。

高速道路、でこぼこ道、工事中

突然ですが、ここで少し、70年代へプレイバック。
車を走らせる女性の姿が印象的な、あの名曲を思い出してみてください。赤い車が走る様子が頭の中に浮かびましたか?

目の前に広がる道路は、いつも同じとは限りません。
爽快に走れる高速道路もあれば、行き交う車が触れてしまいそうな注意が必要な道、通行できない道にも遭遇するので、その時々で、アクセルとブレーキを調整する必要があります。

この道路状況は、まさにダシャー(時期)という概念と似ています。
つまり、ダシャーを見ると、いま自分はどのような道を走っていて、どのように運転する必要があるのかが見えてくるのです。

 ・高速道路の時期 :アクセルを踏んで気持ちよく進める (見通しの良い一本道)
 ・でこぼこ道の時期:慎重に進むことが大切 (未舗装の道やカーブ、交差点多発)
 ・道路工事中の時期:一旦停止やルート変更などが必要 (渋滞発生)

冒頭の話に戻ると、私があの頃走っていたのは、まさにこの「でこぼこ道」。

慎重な運転が必要な時期だったのに、私はアクセル全開で進み続け、結果的に激しく横転する、というような状態でした。先の見えない不安と落ち込みが続く、つらい時期でした。

しかし、ダシャーのシステムを使うと、時期の切り替わりが分かるため、でこぼこ道にいる場合は、「いつまで続くのか」「どこから緩やかになるのか」まで、ある程度読み解くことができます。つらい時期にも、必ず「終わり」があるのです。

「インド占星術はシビアに結果が出て怖い」とよく言われますが、これは、鑑定する側の伝え方も影響しているかもしれません。

「今のつらさは、あと1年くらいで軽くなっていきますよ」
「あなたはあと約1年、大殺界です」

少し極端な表現かもしれませんが、同じことを説明しているのに、比較すると全く印象が違いますよね。相手の心を軽くさせることにも、怖がらせることにもなりえてしまう。だからこそ私は、鑑定の中で相手を怖がらせるような伝え方はしないように意識しています。

時期が変わると、自分も変わる

「あの時期は、どうしてあんなにつらかったのだろう」
「あの頃、順調だったのはなぜ?」

過去を振り返ったとき、こんな風に疑問を感じたことはありませんか?

ダシャーというシステムを使うと、過去から未来まで、どのような時期かを知ることができるので、過去の経験については「答え合わせ」のようなことができたりもします。
そのため、鑑定の際にご要望をいただいた場合は、「この時期はこういう時期でしたよ」と、過去についてもお伝えできることがあります。

また、ダシャーは惑星の位置が関係していることもあり、時期の移行によって、「在り方」にも影響することがあります。
例えば、自分自身の意識の向き方や、物事の捉え方、さらに、性格や、見た目や雰囲気まで変わることがあります。そのため鑑定では、「時期による変化」なのか「もともとの特性(設計)からくるもの」なのかを、分けて見ていきます。

第1回・第2回でお話しした「設計(性格)」と、今回の「時期」。
私は、このふたつを分けて考えられるようになると、自分を客観的に見ることができるようになるのではないか、と考えています。
そして、自分を客観的に見ることができるようになると、より生きやすくなるだろうとも思っています。

「盛者必衰」と、チャージという考え方

ここまで読んで、
「結局、人生には良い時期と悪い時期があるということ?」
と思った方もいるかもしれませんが、私は、少し違う捉え方をしています。

私は、「平家物語」の冒頭が大のお気に入りです。

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ –

どんなに勢いのあるものでも、いつかは衰える。良いことも悪いことも、永遠には続かない…

だからこそ私は、順調な時期も、なかなかうまくいかない時期も、その時々を大事にしたいと思っています。鑑定では、皆さまの「良い時期」「悪い時期」についてお伝えしていますが、これは「幸せな時期」「不幸な時期」という意味ではありません。私はそれぞれの時期を、こんな風に捉えています。

 ・良い時期:物事がスムーズに進み、自分の思いや考えが自然と叶いやすい時期
 ・悪い時期:自分の思いや考えが叶いづらい時期。また、チャージする時期

「悪い時期」と聞くと、ネガティブな印象を持たれるかもしれません。
しかし実際は、貴重な「勉強に向いている時期」でもあるのです。なぜなら、物事がすんなり進まないからこそ、外側に結果を出すためだけにエネルギーを使うのではなく、エネルギーを内側に向けることができるからです。
「勉強」と聞いて、机に向かう姿をイメージされる方も多いかもしれませんが、ここでいう「勉強」は、「人生における勉強」も意味しています。学びを通して様々な知見を吸収し、自分のものにしていくような、「チャージする時期」となっていきます。

こう考えると、「良い」「悪い」という時期の境界は、どこで切り取るか次第で変わってきますよね。一見、周りからは残念そうに思われる時期かもしれませんが、エネルギーの方向性が違うだけなのかなと思っています。

エネルギーは、どこに使うかで変わる

この「エネルギー」ですが、いつも同じ方向に流れているわけではありません。外へ向かって勢いよく使う時期もあれば、いったん内側に戻して、次に備えて蓄える時期もあります。

そもそも、生き物が日中元気に活動できるのは、夜間に十分休めているからこそです。

また、エネルギー量は無限ではありません。だからこそ、使い方にはコツが必要になってきます。それぞれの時期にあったエネルギーの使い方を見ていきましょう。

高速道路の時期
 ・新しいことを始める、挑戦する、人に会う
 ・アクセルを踏む
でこぼこ道・道路工事中の時期
 ・新しいことより、いまあるものを守る・整える
 ・休む
 ・学ぶ(インプット)、チャージする
 ・「がんばれない自分を責める」にはエネルギーを使わない(最重要ポイント)

つまり、高速道路の時期と同じ勢いで、道路工事中の時期にもエネルギーを使ってしまうと、当然ガス欠になります。
同じ100のエネルギーでも、どこに注ぐかで、日々の手触りはまったく変わります。チャージが必要な「でこぼこ道」の時期に、自分を責めることや、考えてもどうしようもないことに50も使っていたら、それは、苦しくなって当然です。

おわりに

これは、鑑定でよくお伝えしている言葉ですが、この記事に出会った皆さまにも、この言葉はぜひ覚えておいていただきたいです。
うまくいかない日が続いたら、自分や誰かを責める前に、こうつぶやいてみてください。

「いまは、”そういう時期”。」
「いまは、チャージするタイミング。」

でこぼこ道は永遠には続きません。そして、チャージしている時間は、次の高速道路を走るための、とても大事な準備期間です。決して無駄な時間ではありません。

次回の記事は、9月11日頃に公開予定です。
エネルギーの使い方を「整える」というキーワードを通して、私の視点からお伝えしたいと思います。また次回、お会いしましょう。