月と、じぶんと。−インド占星術と、ラピデムの出会い
「真の美しさは、健康の先にあるもの。」
この言葉を哲学の中心に据え、ラピデムはスパから生まれたウェルネスブランドとして歩んできました。
私たちが大切にしているのは、自然の摂理に従い、余計なものを手放し、必要なものを必要な分だけ補うというシンプルな姿勢です。
香り、温度、手の感触。これらを通して五感がひらかれるとき、人は自分の内側へと意識を向け、心身の奥深くに安らぎを取り戻していきます。それは、古来より人々が自然に寄り添い、その恵みや知恵を暮らしの中に取り入れてきたあり方とも、深くつながるものです。
日々の心身の変化に気づくこと。季節や環境のリズムを感じること。自分にとって今、何が必要なのかを見つめること。そうした小さな時間の積み重ねは、「自分を知る」という静かな対話へとつながっています。
日本の美意識や精神性、四季折々の自然の恵み、古くから受け継がれてきた知恵を、現代の暮らしへと橋渡しすること。それもまた、ラピデムが大切にしていることのひとつです。
このような姿勢が、ある知恵との出会いを引き寄せました。
それが、インド占星術です。
インド占星術はもともと、未来を「当てる」ためではなく、自然のリズムを「読む」ことから生まれた知恵。季節の巡り、星の動き、月の満ち欠け。それらの目に見えない大きな流れと日々の営みを重ね合わせ、「今という時期をどう生きるか」を読み解く、ガイドのような存在でした。
それは、漢方や養生と同じく、自然と人間の関係を丁寧に見つめるおこないです。ホリスティックなアプローチから心身のバランスを整えようとするラピデムの思想と、深いところで重なっています。
もうひとつ、ラピデムがインド占星術と深く重なると感じた理由があります。
ここ数年、AIや情報化の加速によって、価値観や「正解」はかつてないほど身近になりました。その一方で、外側の声を優先するあまり、自分自身の感覚を見失いやすい時代になったともいえます。
そして今、多くの人が「自分を知る」ための手がかりを、目には見えないものの中にも求めはじめているように感じています。
実はこの感覚は、とても自然なことです。
古来より、人は自然とともに生きてきました。自然の力を借り、その恵みに寄り添いながら暮らす中で、自分もまた自然という大きな流れの中にある存在であることを理解し、目には見えない流れやつながりを、生きるための知恵として頼りにしてきたのです。
時代が変わった今も、その感覚は私たちの中に息づいています。
だからこそ、このたびラピホリでは、「インド占星術から知る、ウェルネスに生きるためのヒント」をテーマに、連載をお届けしていくことになりました。
執筆者は、インド占星術師のはら匠さんです。
はら匠さんは、インド占星術の鑑定師でありながら国家資格キャリアコンサルタントでもあります。「星を読む人」と「キャリアの相談に乗る人」という一見異なるふたつの顔を持ちながら、ご本人の中では完全に地続きだといいます。
学生時代は建築や都市計画を学び、その街の背景や歴史に合わせてどんな提案ができるかを考えることが好きだったというはら匠さん。卒業後はガイドブック編集やWEB広告の仕事などを通して「情報を分析し、読み解いて、わかりやすく伝える」ことを一貫して続けてこられました。その経験の中で、「数字やデータの裏にある意味を読み、伝わる言葉に翻訳する」ことがホロスコープを読む作業と同じ構造だと気づいたとき、ふたつの道が一本に重なったといいます。
「観察して、言語化して、選択につなげる」。それは、はら匠さんがずっと続けてきたことでした。誰に勧められたわけでもなく終業後や休日に鑑定を続け、自分自身を観察して見つけた答えは「人に興味があるし、もっと人に寄り添いたい」。その気づきを糧に、2024年に独立されました。
インド占星術はもともとサンスクリットの文化から伝わる古くからの知恵ですが、はら匠さんは、時代や国が違えば解釈も変わるものとして、目の前の相手の現実に寄り添った言葉に翻訳して届けることを大切にされています。
わたしたちは、インド占星術もまた、日々を健やかに過ごすための、ひとつのセラピーではないかと考えています。
心・身体・魂に、丁寧に寄り添う。
この連載が、自分自身と静かに向き合い、本来のリズムを取り戻すための新しいきっかけとなれば幸いです。