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秋とアーユルヴェーダ

『もっと輝くアーユルヴェーダ』Vol.12 秋とアーユルヴェーダ

厳しい夏の暑さがおわり、ずいぶんと涼しくなってきました。

日差しが優しくなり、風も心地よく感じられて過ごしやすさを実感します。

しかし、意外と不調が出やすいのが秋です。

せっかく寝やすい温度なのにいまいちぐっすり眠れなかったり、疲れがとれにくかったりしませんか?

秋は夏にため込んだ疲れが出る時期でもあり、夏から秋へ季節の変わり目で心と身体が不安になりやすい時期でもあります。ドーシャでいうとピッタとヴァータが乱れやすい時期です。

少し揺らいでいる自分に気づいたら、少し立ち止まって自分をケアする時間をもってみてください。

●秋とピッタ

夏に冷たいものをたくさん飲んだり食べたり、太陽をめいっぱい浴びたり、冷房ガンガンの中に長時間いたり・・・など身に覚えありませんか?

全部夏を思い存分満喫しているようですが、実は体にはとても負担がかかっています。

そしてそれが引き起こす不調が秋に出やすくなります。

夏に放出しきれなかった熱がそのまま体内に残っているのに、秋の冷たい空気のせいでいまだに体内に熱をため込んだままになっているのです。

イライラする、肌が荒れる、暴飲暴食にはしりがち・・などがあったら要注意です。

もう中秋の名月は終わってしまいましたが、お月見などで少しリラックスするのがおすすめです。月のパワーはピッタの熱をクールダウンしてくれます。

夕食後などに、月を見ながらのんびり散歩などをしてみてはいかがでしょうか。

●秋とヴァータ

秋のひんやりした風と空気で体が乾燥しやすくなります。

肌が乾燥して痒みがでたり、粘膜の乾燥によって呼吸器系の疾患がでたり、腰痛もでやすいです。なんだか気持ちも沈みがちになり、人肌恋しく寂しくなる方も多いはず。

これらの不調は全部ヴァータの乱れからきます。

冷たくて乾燥していて軽いヴァータの質。

バランスをとるには、これに相反することを意識してみるといいです。

身体を出来るだけ冷やさないようにすること体がとても大事です。

身体が温まると自然と心もぽかぽかしてくるものです。

そして潤いを与えること。内側からも外側からも。

乾燥しないように保湿することはもちろん、外気に肌をさらしすぎないよう身に纏うものも意識しましょう。オイルマッサージするのも効果的です。そしてたくさん水分を取るようにします。 温かい飲み物がおすすめです。

白湯をゆーっくり味わうように飲んでみてください。

内側が徐々に温まってきて潤う感覚を感じられます。

ゆっくり味わうその時間こそが一番大事だったりします。

そしていつもバタバタと忙しくしている方は少しペースダウンしてみましょう。

たまにはぼーっとすることも大事です。

●食欲の秋

夏に低下していたのは体力だけでなく食欲もです。その食欲が徐々に戻ってくるのが秋です。

秋から冬にかけて体力、食欲ともに少しづつ上昇してきます。

秋は美味しいものがたくさんありますが、だからといって暴走して食べすぎないように。

秋の味覚である梨やブドウ、柿、栗やキノコ類はめいっぱい味わっていただきましょう。

熱を取りながらも潤いを与えてくれます。ピッタとァータをバランスするのは

甘くて、安定感のある重みのもの。サツマイモやカボチャや新米などのちょうどいい甘さがピッタとヴァータのバランスをとります。さつまいもご飯などはまさにおすすめです。

逆に控えた方がいいのは、酸味の強いものや甲殻類や貝類、そして発酵食品や刺激になる辛いものやスパイス類も取りすぎないようにしましょう。ピッタを乱す原因になります。

具だくさんのスープや味噌汁、煮込み料理、蒸し野菜などのあたたかく、そして水分を含んだ食事でヴァータのバランスをとります。

●秋から冬へ

秋のはじめはピッタのバランスが乱れていることが多く、それが晩秋になるにつれてヴァータの乱れへと変わっていきます。ヴァータはこれからの冬にかけてさらに乱れやすくなっていきます。秋のうちからヴァータをバランスさせることを意識すると冬も快適に迎えられます。

ほとんどの病気の原因はヴァータを乱すことからくるといわれています。

規則正しい生活をおくり、腹八分のあたたかい食事をとって、しっかりと睡眠、休息をとること。当たり前のことですがこれが意外とできていなかったりします。

今年の冬は平年よりも寒いといわれています。免疫力をつけて冬をむかえましょう。